電気温水器を使っているご家庭で、月々の電気代が家計の負担になっていませんか?
実は電気温水器からエコキュートに交換することで、給湯にかかる電気代が約3分の1に節約できることをご存知でしょうか?
更に補助金を活用すれば、交換費用も抑えられ、家計と環境に優しい選択ができます。
本記事では、エコキュートに詳しい筆者エコキューが、電気温水器の交換を検討している方に向けて、電気温水器からエコキュートに交換するメリットや費用、補助金の情報について詳しく解説します。
エコキュートの販売施工会社で4年間、広報を担当しています。世の中にある電気温水器をエコキュートに交換したいエコキュートに比べて、電気温水器は消費電力量が多いので、電気代が高くなり、CO2の排出も多いため、環境にも良くありません。今や電気温水器は国も認める?悪モノ扱いです。電気温水器の交換に補助金が手厚いのもそのためです。このブログでは環境にも家計にも優しく、お役に立つ情報をお届けしていきます!
電気温水器からエコキュートへの交換費用について
電気温水器からエコキュートに交換することを検討した時に一番比べたいのは費用ですよね。
この章では、まず、交換する時の費用はどんなものがあるのかや、販売店による違いをお伝えしていきます!
交換費用にはどんなものがかかる?
交換費用には
- エコキュート本体の費用
- 設置工事費用(電気温水器の撤去費用含む)
- 保証の費用
などの項目があります。
一つずつ、相場と内容をお伝えしますね!
エコキュート本体代
エコキュート本体のみの価格です。
エコキュートには、フルオートタイプ、セミオートタイプ、給湯専用タイプがありますが、一番の売れ筋商品はフルオートタイプです。エコキューもフルオートタイプをおすすめしますので、フルオートタイプを中心に説明していきます。
エコキュート本体の相場は約20万円〜50万円程度です。ネットで購入する場合はこの本体代が安いので、購入費用を安く抑えられます。
設置工事費用(電気温水器の撤去費用含む)
設置工事費用はおおよそ10万円〜15万円が相場です。既存の電気温水器の撤去費用を含む場合が多いですが、お店によっては分けられている場合もあるので、詳しく知りたい方は確認する必要があります。設置工事費用自体はどの販売店にお願いしてもあまり変わりません。
保証の費用
どのメーカーも1〜2年の保証がついています。さらに5年、8年、10年の延長保証がありますが、10年保証に加入するのをおすすめします。
機械なのでいつ故障するかは分かりません。保証に入っておけば万が一故障しても、保証期間内であれば、無料で修理してもらえます。10年の保証費はどのメーカーも約3万円くらいなので、必ず加入しましょう!
販売店による交換費用の違いは?
エコキュートの本体代のところでも説明しましたが、交換費用の違いについては本体代によって変わってきます。ネットで購入すると安いのは、本体代が安いからです。またアフターメンテナンスがないのも1つの安い理由です。
電気温水器からエコキュートへの交換費用は販売店によって異なります。一般的な販売店は、WEBサイト・全国規模の家電量販店・地域密着型の販売店に分けられますが、私は地域密着型のお店での購入がおすすめです。
ネットや家電量販店で購入する場合は30万円〜40万円と比較的安く費用を抑えられますが、設置後のアフターメンテナンスがないところがほとんどです。逆に地元密着の販売店で購入すると50万円〜60万円くらいになるケースが多いですが、設置後のアフターメンテナンスを行ってくれるので安心してエコキュートを使っていくことができます。メンテナンス内容は以下になります。1年に1回程度行うことが推奨されています。
逃し弁は、沸き上げ時にタンク内の膨張水を排出し、タンク内が高圧になるのを防ぎます。逃し弁のレバーを上げ(開)、タンク排水管からお湯(水)が出ることを確認します。
フィルターやストレーナーにゴミが貯まると、お湯の出が弱くなります。定期的にフィルターを掃除し、水がスムーズに流れるようにします。
タンクの底には不純物がたまっていきます。タンクの湯を排水することで、タンク内の不純物を除去します。
アフターメンテナンスを行っている販売店で購入すれば、これらのメンテナンスを行ってくれますが、ネットや家電量販店で購入した場合はご自身で行う必要があります。
購入後もメンテナンスをしながら長く使う必要がある設備なので、初期費用が高くなっても、長期的にサポートをしてくれる地域の販売店がおすすめです。
エコキュートは、安い買い物ではないですよね。販売店ごとのサポートの違いを理解して選びましょう。次の章からは、エコキュートに買い替えすべきか?を判断いただけるヒントにしていただけるよう、電気温水器との違いやエコキュートのメリット・デメリットをご紹介します。
電気温水器とエコキュートの違い
この章では電気温水器とエコキュートの違いについて解説します。
大きく分けると
- お湯の作り方
- 設置スペース
- 費用
の3つの違いがあるので、違いを理解したうえで、交換のヒントにしてみてくださいね!
お湯の作り方
電気温水器はヒーターを使って直接水を温める給湯器で、エコキュートはヒートポンプを用いて、空気中に含まれている熱を利用してお湯をつくる給湯器です。
電気温水器は電気だけでお湯を作るのに対して、エコキュートは電気と空気の熱を利用してお湯をつくるので、電気温水器より少ない電気でお湯をつくることができます。エコキュートは電気温水器より電気使用量が少ないので、電気代が約3分の1になります。
設置スペース
電気温水器はお湯が入っている貯湯タンクのみですが、エコキュートは貯湯タンクの他に室外機のヒートポンプが必要になるので、その分のスペースが必要になります。
費用
電気温水器とエコキュートの価格は電気温水器の方が安いイメージがありますが、実はあまり価格差はありません。電気温水器はあまり製造されていないので価格が安くならず、エコキュートは多く製造されているため価格が安くなってきています。
電気温水器はヒーターで水を温めるのに対し、エコキュートはヒートポンプを使い空気中の熱エネルギーで効率的にお湯を作ります。そのため、エコキュートは電気使用量が少なく、電気代も約3分の1になります。設置には、電気温水器は貯湯タンクのみで済むのに対し、エコキュートはヒートポンプの室外機が必要です。価格差については、電気温水器が製造数の少なさから価格が下がらず、エコキュートは大量生産により価格が下がり、あまり差がないのが現状です。
電気温水器からエコキュートへ交換するメリット・デメリット
ここでは、電気温水器からエコキュートに交換する際のメリットとデメリットについて詳しく見ていきます。
メリット1 電気代の節約
エコキュートは、空気中の熱エネルギーを利用してお湯を作る「ヒートポンプ技術」を採用しており、電気温水器に比べて大幅な省エネ効果を発揮します。この技術によって、電気使用量は電気温水器の約3分の1に抑えられるため、月々の電気代を大幅に削減することが可能です。特に、深夜電力を利用するプランと組み合わせることで、さらに光熱費を抑えることができ、家庭のランニングコストに大きく貢献します。
メリット2 環境負荷の軽減
電気温水器は電気ヒーターで直接お湯をつくるため、多くの電力を消費し、その結果、二酸化炭素(CO2)の排出量が多くなります。一方、エコキュートは空気中の熱を利用してお湯をつくるため、使用する電力が少なく、CO2排出量を大幅に削減することが可能です。
デメリット1 設置スペースの確保が必要
エコキュートはヒートポンプ(室外機)と貯湯タンクの2つの機器が必要であり、電気温水器に比べて広い設置スペースが必要になります。特にヒートポンプは屋外に設置するため、スペースが限られている住宅やマンションでは設置が難しい場合があります。
電気代の節約になり、環境にも優しいエコキュートですが、電気温水器よりも広い設置スペースが必要になります。設置スペースが確保できるなら、電気代を節約でき、環境にも優しいエコキュートに交換したほうがメリットは大きいですね!
電気温水器の修理について
お使いの電気温水器が故障したらまず修理を考えますよね。ただ修理する場合、いくつかの注意点がありますので、1つずつ解説していきます。
修理費用が高額になる場合がある
電気温水器は内部に電気ヒーターや貯湯タンクなどの複雑な構造を持っているため、故障した場合には部品の交換が必要になることが多く、おおよそ3〜5万円の修理費が必要になります。特に、タンク自体が劣化した場合には、修理ではなく交換が必要になることが多いです。
修理後も故障のリスクが残る
電気温水器は15年程度で寿命を迎えることが多いですが、寿命が近づくと頻繁に故障が発生することがあります。修理しても他の部品が故障することが多く、修理後すぐに別の箇所が故障する可能性もあります。特に、内部の電気部品やタンクの劣化は進行しやすいため、修理しても完全に安心できない場合があります。
交換部品の入手困難
古い機種の電気温水器では、メーカーが交換部品を提供していないことがあり、修理自体が難しくなる場合があります。特に、製造が終了した製品では部品の供給が停止していることもあるため、修理ができず、結果的に新しい機種への買い替えが必要になるケースもあります。
電気温水器の修理には、3つの注意点がありました。修理が高額になる場合があったり、修理してもすぐに故障してしまったり、そもそも部品がなく修理できないこともあります。総額や長期的な面を考慮したうえ、修理にするか買い替えにするか選べるといいですね!
電気温水器からエコキュートに交換する場合の補助金について
電気温水器を修理するには高額な費用がかかったり、修理できたとしても、すぐ故障する可能性もあります。また、そもそも部品が無い場合は修理できません。
交換するとなると、それなりの費用がかかってしまいますが、電気温水器をエコキュートに交換すると補助金がもらえます。
現在、国は「給湯省エネ2024事業」を行っています。家庭でのエネルギー消費を削減し、CO2排出量を減らすことで、地球温暖化対策と省エネルギー推進を図るためエコキュートの購入に対して補助金を出しているのです。
対象のエコキュートを購入すると、補助金が最大13万円支給されます。また、電気温水器からエコキュートに交換すると、電気温水器の撤去費用として、さらに5万円の補助金が加算されます。つまり電気温水器からエコキュートに交換すると18万円の補助金がもらえることになります。
補助額8万円
省エネ法上のトップランナー制度の対象機器である「エコキュート」であること。
給湯省エネ2024事業 https://kyutou-shoene2024.meti.go.jp/materials/ecocute.html
A要件 補助額+2万円
インターネットに接続可能な機種で、翌日の天気予報や日射量予報に連動することで、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有するものであること。
B要件 補助額+4万円
補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないものとして、a又はbに該当するものであること。 (a.2025年度の目標基準値(JIS C 9220 年間給湯保温効率又は年間給湯効率(寒冷地含む))+0.2以上の性能値を有するもの、又は、b.おひさまエコキュート)
A要件+B要件 補助額+5万円
なぜ電気温水器からエコキュートに交換すると補助金が手厚いのかと言うと、電気温水器よりも電気使用量が少なく、CO2排出量も少ないエコキュートへの買い替えを促し、地球温暖化対策を進めていきたいと考えているからです。
今なら補助金もあり、電気代を節約でき、地球の環境にも優しいエコキュートに交換するチャンスです。ぜひ給湯省エネ2024事業を活用してください。
給湯省エネ2024事業【公式】https://kyutou-shoene2024.meti.go.jp/
エコキュートのメーカーを選ぶポイント
エコキュートは基本的にはお湯をつくる設備ですが、メーカーも様々です。
- 三菱電機
- パナソニック
- ダイキン
- コロナ
- 日立
そして、メーカーごとに異なる機能があります。
それぞれのメーカーを選ぶ時の比較するポイントと、おすすめの機能をご紹介します。
メーカーを選ぶ比較ポイント
大きく分けると、3つあります。
- 高圧給湯
- 耐塩害地域仕様
- 井戸水対応
それぞれどんな視点で見るべきなのかもお伝えします。
高圧給湯
ガス給湯器などからエコキュートに交換した場合、水圧が弱くなったと言われる方が多いです。そのような場合は高圧給湯タイプのエコキュートを選ぶのがおすすめです。どのメーカーも高圧給湯タイプのエコキュートを提供していますが、特にダイキンがこの分野では人気があります。
耐塩害仕様
潮風によるサビを防ぐために防錆処理を施したエコキュートは、耐塩害地域仕様と呼ばれます。ご自宅に耐塩害仕様が必要かどうかは、まず設置場所でエコキュートに潮風が直接当たるかどうかが重要なポイントになります。どのメーカーも)耐塩害に対応したエコキュートを提供していますが、特にダイキンとコロナがサビに強い耐重塩害仕様のエコキュートを提供しています。
井戸水対応
ご自宅が井戸水を使用している場合は、井戸水対応のエコキュートを使う必要があります。井戸水対応のエコキュートを提供しているメーカーは日立です。ただ、パナソニックとダイキンはすべての機種が井戸水に対応が可能となっています。
それぞれのメーカーのおすすめ機能
- 三菱電機のバブルおそうじ機能
- パナソニックの温浴セレクト
- ダイキンのウルトラファインバブル
- コロナの貯湯ユニット内配管ステンレス化
- 日立の水道直圧給湯
上記メーカーの、おすすめ機能をご紹介します!
三菱電機のバブルおそうじ
バブルおそうじ機能はふろ配管の自動洗浄機能です。入浴後にエアポンプを使って微細な「マイクロバブル」を配管に流し、皮脂汚れや雑菌を効果的に除去します。この機能は、洗浄剤を使わずに配管内部を清潔に保つことができるため、手間をかけずに衛生的な状態を維持することが可能です。
我が家は三菱のエコキュートを使っていますが、バブルおそうじが大活躍しています。
パナソニックの温浴セレクト
入浴時の水質や温度を好みに応じて調整できる便利な機能です。この機能は、利用者のニーズに合わせて異なる入浴モードを選択することができ、快適な入浴体験を提供します。
ダイキンのウルトラファインバブル
非常に小さな泡(ウルトラファインバブル)を使用してお湯を洗浄力のあるものに変える機能です。これにより、入浴時に体の汚れや皮脂を効果的に取り除くことができ、シャワーやお風呂の水質を向上させる特徴があります。
コロナの貯湯ユニット内配管ステンレス化
貯湯ユニット内の配管にステンレス素材を採用しています。ステンレスは耐久性に優れ、腐食しにくい素材のため、貯湯ユニット内の配管の劣化を抑えることができます。これにより、長期間にわたって安心して使用できます。またステンレスは衛生的な素材としても知られており、細菌や汚れが付着しにくく、清潔な状態を保ちやすいです。使用するお湯も衛生的で安心です。
あつめモード
高めの温度で設定され、体をしっかり温めたいときに最適なモードです。特に冬場や冷え性の方に向いています。
ふつうモード
標準的な温度で、一般的な入浴に適しています。誰でも快適に利用できるバランスの取れたモードです。
ぬるめモード
低めの温度で、長時間の入浴や夏場にさっぱりとしたいときに適しています。肌に優しく、リラックスした入浴が可能です。
日立の水道直圧給湯
水道の圧力をそのまま利用して給湯するシステムです。これにより、安定した湯量と高い水圧での給湯が可能となり、特にシャワーや複数の蛇口を同時に使用する際に快適な使用感が得られます。
基本的にご紹介したどのメーカーを選んでも間違いありません。お気に入りのメーカーがあれば、そのメーカーを選んでいただいて良いと思います。ただ、ご自宅が井戸水の場合は日立、パナソニック、ダイキンから選ぶことになります。またメーカーごとに特徴のある機能があるので、気になったものがあればそのメーカーのエコキュートにするのが良いと思います。
エコキュートの交換業者を選ぶポイント
エコキュートの交換業者を選ぶポイントは2つあります。
- 値段の安さ
- アフターメンテナンスの充実度
です。
この2つはトレードオフの関係になっていて、
費用を安く抑えたい方はネットや家電量販店で、少し高くてもアフターメンテナンスがあって安心してエコキュートを使っていきたい方は、地元の販売店で購入するのがおすすめです。ただ地元の販売店でアフターメンテナンスを行うとHPに書いてあっても、実際には何もしない販売店もあるので、購入時にしっかりと確認してください。
業者を選ぶ際のチェックポイント
- ホームページにお客様の声はあるか
- Googleでクチコミされているか
- アフターメンテナンスの内容がしっかり書かれているか
- ブログは更新されているか
決して安くない買い物になるので、値段の安さも重要なポイントですが長期にわたって利用する設備なので、アフターメンテナンスのコストがかからないほうが、かえって安く上がることがよくあります。
値段の安さに惑わされず、お伝えしたチェックポイントを抑えてサービス内容をよく確認しましょう!
まとめ
電気温水器からエコキュートへの交換費用は30万~60万円程度で、ネットや家電量販店では30万~40万円と比較的安価に抑えられる一方、アフターメンテナンスがない場合が多いです。地元販売店では50万~60万円となることが多いですが、設置後のサポートが手厚いのが特徴です。延長保証はどのメーカーも最大10年まであります。3万円程度なので、10年保証には加入しておくのがおすすめです!
エコキュートはヒートポンプ技術を使い、電気代を電気温水器の約3分の1に抑えることができ、環境負荷も軽減しますが、ヒートポンプユニットのため設置スペースが広く必要です。なのでスペースを確保できるなら電気代の節約になり、環境にもやさしいエコキュートに交換したほうがメリットは大きいです!
補助金制度を利用すれば、最大で18万円の補助を受けることができ、交換時の負担を減らすことができます!現在、電気温水器を使用している方は、この機会にぜひエコキュートに交換してみてください。
エコキュートのタイプの違い